EMDOGAIN
再生療法（エムドゲイン）

歯周病の怖いところの一つは「歯を支える骨が溶けてなくなってしまうこと」です。

骨は一旦なくなってしまうと自然に治癒する、ということはありません。そのため、従来の歯周病の治療は、「なるべく進行を食い止める」ということに重点が置かれていました。しかし、近年、なくなってしまった骨を再生できるような治療法が行われるようになってきました。

その治療の一つ、エムドゲイン再生療法について解説していきます。

溶けてしまった骨が再生するエムドゲイン再生療法

歯周病治療を行っても一度失われた骨が自然に戻らないのには理由があります。

それは治療を受けた後のそれぞれの歯周組織の治るスピードに違いがあることが原因となっています。具体的には、歯肉の治るスピードがとても早いのに対し、骨の治るスピードはとても遅いのです。

そのため、歯石や歯垢を取りのぞいた後にできる空間や、歯周病によって溶かされた骨、歯根膜の空間には、真っ先に歯肉の細胞が再生して入り込んでしまい、骨が再生する余地がないのです。

エムドゲインは再生療法では、エムドゲインゲルと呼ばれる薬剤を、骨が失われた歯根の表面に塗ることでその部分に骨が再生されます。
なぜこのようなことが可能になるかというと、このエムドゲインゲルの原料は歯が作られる際に分泌されるタンパク質を主成分としているため、これを塗ることで歯が発生する環境がその場で再現され、骨や歯根膜をつくる　細胞を呼び込んでくれるためなのです。